当社は、都市部で深刻になっているヒートアイランド問題を緩和する一つの有力な手法として、サツマイモ水気耕栽培※注による屋上緑化を提案しています。サツマイモ水気耕栽培には、生長・緑化力が強い、栽培が容易、吸熱・遮熱効果が高いなど、いくつもの優れた点があります。
※注 水気耕栽培:肥料の入った養液に空気を混ぜ、作物の根に与える栽培方法で、一般にポンプを使った循環システムを使います。
サツマイモ水気耕栽培の優れた点
- 生長・緑化力
1m²のユニットが約25倍の面積を緑化する。 - 栽培の容易さ
暑さや風雨など厳しい環境下でも育成でき、病気にも強い。 - 吸熱効果
サツマイモの葉は大きく、また幾重にも重なり合っているため、芝生などと比べ、単位面積あたりの蒸散量が多く、吸熱効果が高い。 - 遮熱効果
サツマイモは40〜50cmの高さがあり、また葉が幾重にも重なりあっているため、大きな遮熱効果が期待できる。 - 癒し効果
サツマイモの収穫の喜びや、植物に触れる癒し効果が得られる。
サツマイモの水気耕栽培システム

当社は2006年度から、(株)NTTファシリティーズと共同で、サツマイモ水気耕栽培の実証実験を行っています。
初年度にアーバンネット三田ビル(東京都港区)の屋上で行った実験では、サツマイモで緑化した場所は屋根の表面温度が最大27℃低下することや、サツマイモの蒸散(水蒸気が大気に放出される)効果によって太陽エネルギーの80%が吸収されることなどが確認でき、ヒートアイランド対策として有効であるとの手ごたえを得ました。一方、最も暑い7~8月に生長が十分でなかったという課題も残りました。
2007年はこれを受けて、NTTクレド基町ビル(広島県広島市)、アーバンネット上名古屋ビル(愛知県名古屋市)でも同システムを導入しました。サツマイモの品種によって生長の度合いが違うことがわかったほか、防虫対策の有効性を確認できましたが、病気が発生して生長が遅れるという問題も発生しました。
こうした成果と課題を踏まえて、2008年度もさらに実証実験を行い、研究を進めています。
サツマイモ水気耕栽培による屋上緑化を展開している全国3拠点では、秋にサツマイモの収穫祭を行っています。
アーバンネット三田ビルでは、初年度に引き続き2007年秋にも収穫祭を行っており、恒例イベントとなっています。続けてご参加くださっている方もおり、テナントさまとのコミュニケーションの場として定着しつつあります。
ヒートアイランド対策 実りある収穫祭
2007年11月8日、アーバンネット三田ビル(東京都港区)の屋上にて収穫祭が開かれました。同ビルのテナントさまをはじめ、前年度よりも多くの方々にご参加いただき、約100kgのサツマイモを収穫しました。当日は収穫したサツマイモの試食会も行っています。
参加者からは「芝生などの屋上緑化では作物を採り、味わうという楽しみはありませんね」という感想が出るなど、ヒートアイランド対策としての意義を知っていただくだけでなく、ご参加の皆さまにとっても大きな実りを感じていただける収穫祭となりました。
NTTクレド基町ビル(広島県広島市)、アーバンネット上名古屋ビル(愛知県名古屋市)でも、屋上で楽しい収穫祭が開かれました。

サツマイモ掘り

掘り出されたサツマイモ
