
開発推進部 楠本 正幸
「UDX」が、秋葉原クロスフィールドの中核施設として2006年3月にグランドオープンしてから約1年が経過しました。私たちは当初より、「秋葉原 UDX」が「単なる大型複合ビル」という枠にとどまることなく、「周辺街区も含んだ街づくり」に対して大きな貢献が求められていることを自覚し秋葉原、設計段階からさまざまな構想を練ってきました。これらの構想の根底に流れていたのは、まさに『人』と『街』のハーモニーの実現でした。さまざまな人々に調和の取れた新しい空間を提供すること。そのことが、交流拠点として、あるいは地域発展の核として、「秋葉原UDX」に課せられた大きな社会的責任であると考えていたのです。そして私たちは今、「秋葉原UDX」が、この日本屈指の個性あふれる都市—秋葉原のランドマークとして、独自の貢献をきちんと果たしていくであろうことを強く確信しています。
武家屋敷の石を景観デザイン要素に

再現された石垣
江戸時代、敷地周辺は武家屋敷街でした。そのため、基礎工事の段階において、かつての武家屋敷の石垣跡が発掘されました。発掘された石の一部は現在、景観デザイン要素として再利用されています。秋葉原UDXは、このような歴史を刻む取り組みによって、都市の歴史を次代に引き継ぐ存在でありたいと考えています。
レストラン街「アキバ・イチ」
秋葉原UDXは、旧東京中央卸売市場神田市場の跡地に建てられています。そこで、かつての青果市場の活気や、人々が集まりにぎわう当時の様子の再現を目指して、約30の店舗が連なる「アキバ・イチ」を開設しました。飲食店舗の充実・集積が街の課題とされていた秋葉原において、「アキバ・イチ」は新たなにぎわいを創出しています。
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多彩で魅力的な飲食店が立ち並ぶ「アキバ・イチ」
電気的情景
無秩序にも思えるビルの林立によって都市景観が損なわれる事例が散見される中、秋葉原クロスフィールドのもう一つの中核ビルである秋葉原ダイビルとも協調しつつ、秋葉原を代表するランドマークとして、そして社会資産としての価値を有する美観の実現を目指しました。特に、ITやエレクトロニクスを駆使した秋葉原UDXならではのデザインを各所に採用したことによって、秋葉原にふさわしい景観を創造できたものと考えています。

秋葉原UDXビジョン
都市景観への配慮

周辺環境との調和を保った外観
秋葉原UDXの外観は、アルミとガラスが主体となっています。これにより、遠方からの景観に対して、「都市のスクリーン」のような効果を発揮するとともに、延床面積16万G超と東京都心でも屈指の大規模複合ビルでありながら、周辺景観との適正な調和を保った外観を呈しています。また、入り口など各所に植栽を配置することで、訪れる人の視界に少しでも多くの緑をお届けするとともに、水辺環境の提供やファニチャー、プランタの設置など、さまざまな工夫を凝らしています。
街へ開放された大ピロティ空間

大ピロティ空間
秋葉原UDXでは、全18層のオフィスフロアの下層階に、高さ約20メートルの大ピロティ空間を設けています。そして、この空間を公共スペースとして開放することによって、既存街区と一体となった発展を志向するとともに、イベントスペース「アキバ・スクエア」や「アニメの街・秋葉原」の一大拠点「東京アニメセンター」、日本のクリエイティブビジネスの拠点を目指す「先端ナレッジフィールド」あるいは「デザインミュージアム」などといった諸施設への人々の誘致を促しています。
このような積極的に街に開放された空間構成の背景には、UDX(Urban Development X)、すなわち「未知なる可能性を秘めた都市開発」、そして「この地でさまざまなものが交わる=クロス(X)する」といった秋葉原UDX本来のコンセプトが存在しています。
近隣との調和
秋葉原UDXでは、低層階の空間・施設を開放するだけでなく、道路沿いや隣接するマンションとの間に計5,757.8Gもの公開空地を設置し、秋葉原では珍しい並木道や緑地帯なども確保・開放することで、近隣や訪問者への配慮に努めています。また、地下3層におよび、800台の収容力を誇る東京都都市計画駐車場「UDXパーキング」や駐輪場の設置によって、周辺の交通環境への影響を防ぐとともに、アクセス利便性の向上を図っています。

UDXパーキング

駐輪場
「建物グリーン設計ガイドライン」
NTTグループでは、建物の建築・運用の面で地球環境保護に貢献し、建物のライフサイクル全体にわたる環境への負荷を可能な限り削減することを目的として、「建物グリーン設計ガイドライン」の順守に努めています。秋葉原UDXもこのガイドラインの基準をクリアするとともに、「環境の世紀」といわれる 21世紀に誕生した最先端ビルとして、NTTグループ内でも最高水準の環境性能を実現しています。
※http://www.nttud.co.jp/csr/report/pdf/green_design_j.pdf (PDF
113KB)を参照ください。
「CASBEE(建築物総合環境性能評価システム)」の最高レベルを構築
秋葉原UDXでは、エネルギー使用の合理化や資源の適正利用および自然環境の保全などに配慮しながら、環境に対する負荷の低減を行っています。建築物の熱負荷抑制はもちろんのこと、街並みや景観への配慮、低環境負荷材の採用など、敷地の内外にわたって環境への負荷を低減しています。産官学共同で開発し、公開されているCASBEE(建築物総合環境性能評価システム)の評価では最高ランクのSクラスとなっています。

