"身体と都市の関係"から見えてくるもの
"身体と都市の関係"から見えてくるもの
重松
ハイラインの場合は、NPOからの出資に加えて、市が周囲の建物の容積を緩和したり、ディベロッパーから資金を募ったりするなど、インセンティブの作り方が上手ですよね。同じように公共空間を民間が担う試みはヨーロッパでも進んでいて、デザイン性が高まり、運用の仕方もクリエイティブになるなどの効果が見られます。
僕が今日のために選んだアイテムですが、ライフとワークの両面で最近こだわっている"身体と都市の関係"に基づく視点から考えてみました。OMAはダイアグラムやプログラミングを活用するなど、理性的な提案をする建築事務所だと思われがち。そうした見られ方への反省もあって、もっと身体的に建築を考えるために選んだ品々です。
まず、このレーザー距離計。自分が訪れた場所をふと気持ちいいなと感じたときなどに、天井の高さや壁までの距離など、空間の寸法を測ってみるようにしています。
こちらは双眼鏡。ニューヨークのビル群のスカイラインを眺めたり、気になるところのディティールを拡大したりするために使います。覗いてみると、肉眼で街を見ているときとは違った視界が広がって、まるで昆虫になって飛んだり建物を見上げたりしているかのように、自分の身体や五感が拡張されたような気分になります。
そして最後に、BOSE社製のヘッドフォン。スマートフォン対応の通話機能やノイズキャンセリング機能が付いているので、都市との関わり方をオン/オフで変えられるスイッチになります。声や音を聴きながら街や人とつながるか、それともノイズを遮断して自分の世界に没入するか。
AI(人工知能)にしてもそうですが、ここまでテクノロジーが発達してくると、人間が人間としてものをじっくり考える時間はもうほとんど残されていないんじゃないかと思います。だからもう一度、これらの道具を使って身体と都市の関係を意識しながら、街を歩くように心がけています。
- CREDIT
- - 主催:NTT都市開発株式会社 デザイン戦略室
- - 企画&ディレクション:Takram
- - トーク進行:渡邉康太郎(Takram)、深沢慶太(フリー編集者)
- - 構成:深沢慶太(フリー編集者)
- CREDIT
- - 主催:NTT都市開発株式会社 デザイン戦略室
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