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「自然(地球)」との共生

なぜ重要か

人々の活動が、いたずらに地球環境を損なうものであってはならない。気候変動を緩和・抑制するための社会の低・脱炭素化、資源枯渇や環境汚染を防ぐための循環型社会の実現、そして豊かな地球を育むための生物多様性の保全は、人類が歩を一にして取り組んでいる社会課題です。街づくり事業に携わる企業には、特に率先した工夫と貢献が求められます。

NTT都市開発のアプローチ

低炭素・低排出な建物の設計、森林資源や水資源の負荷を抑えた設備の選定、生物多様性に配慮した街区設計、再生可能エネルギーの積極的な導入など、環境リスクを見据えた街づくりに取り組むことで、地球環境を尊重した価値創造をお客さまに提案するとともに、自社事業はもとより、社会の環境負荷の低減に貢献していきます。環境問題は地球規模で深刻化しており、社会の動向に目を向けつつ、より良いソリューションを取り入れています。

活動の柱

  • 自社、および各種アセット・サービスの低炭素化
  • 省資源、循環型社会への貢献
  • 生物多様性の保全

関連するSDGs

NTTアーバンソリューションズグループ SDGsインパクトテーマの推進

インパクトテーマⅢ「脱炭素社会実現への貢献」では、社会の低炭素さらには脱炭素を促進するため、グループ環境マネジメント体制の整備を開始し、自社アセットはもちろん、ステークホルダーと協働した低・脱炭素化の取り組みを一層加速しています。インパクトテーマⅣ「自然資源に配慮した循環型の街づくり」では、サーキュラーエコノミー(循環型経済)への積極的な対応などを通じ、自然資源への負荷軽減を徹底しています。

Highlight 2021 Case01

SDGs Impact Theme III.脱炭素社会実現への貢献

オフィスビル開発時の低炭素化の積極推進

基礎インフラの低炭素化は、喫緊の課題

激甚な気象災害ならびに深刻化する気候変動問題を受け、社会の低炭素化に向け世界規模の取り組みが開始して久しい現在、人類を支える各種のインフラ基盤の低炭素化が急ピッチで進んでいます。特に建物・設備のライフサイクルを通じた低炭素化の実現には期待が高く、その開発や構築を担う企業はさまざまな取り組みを続けています。

建物のライフサイクルを通じた低炭素化に向けた取り組み

NTT都市開発は現在、オーストラリア現地法人を通じ、住友林業(株)および米国Hines社とともに、豪州メルボルンで大規模な木造ビルを開発しています。2023年8月の竣工に向け事業推進中の地上15階、地下2階のRC・木造混構造で、豪州メルボルンの木造ビルでは最も高層となる見込みですが、その大きな特徴は、構造躯体で約4,000m³の木材を使用し約3,000t(CO2ベース)の炭素を固定すると試算される点です。その固定量を含めると、建物の建築時(建材の原材料調達・製造・建築・解体などの過程)に排出されるCO2(エンボディード・カーボン)は、全構造をRC(鉄筋コンクリート)造とする場合と比較して約4割削減したことと同等の効果があります。近年、世界的に注目度が高まっているエンボディード・カーボンの削減を踏まえた開発を豪州でもいち早く実践する先進的な物件として、同ビルは大きな注目を集めています。また、ネットゼロカーボンビルの実現をめざす取り組みも開始しています。ネットゼロカーボンビルとは建物を省エネや創エネ仕様にし、再生可能エネルギー利用と炭素クレジットによるオフセットも組み合わせ、建築物の使用時に排出されるCO2を実質ゼロにするものです。本プロジェクトでは豪州の環境認証Green Starの最高位6 starに加え、豪州基準の「Carbon Neutral Standard for Building」に基づくネットゼロカーボン認定の取得をめざしています。

日本へ、そして世界各地へと、低炭素化を推進する

全世界のCO2排出量に占める建設セクターの割合は約38%といわれており、その削減は世界の低・脱炭素化の観点から喫緊の課題となっています。同ビルは今後の大規模オフィスビルの在り方に大きな示唆を持っているとNTT都市開発は考えています。NTT都市開発は環境経営を推進し、日本のみならず世界を見据え、低炭素性に優れた街づくりに取り組んでいきます。

プロジェクト外観イメージ(完成予想図)
プロジェクト外観イメージ(完成予想図)
オフィス内のイメージ(完成予想図)
オフィス内のイメージ(完成予想図)

Highlight 2021 Case02

SDGs Impact Theme III.脱炭素社会実現への貢献

脱炭素型オフィスビルの実現

社会の脱炭素へ、日本各地で挑戦が続く

2020年、日本政府は、「2050年カーボンニュートラル宣言」を発しました。気候変動問題に対する速やかな対応が世界各国で急がれる中、その抜本的な解決策として、再生可能エネルギー利用の仕組みをエネルギーインフラ全体で整備・普及する「社会の脱炭素化」が、日本でも本格的に開始したといえます。

「大手町プレイス」使用電力のネットゼロエミッション化を達成

NTT都市開発は現在、日本各地のオフィスビルなどで、社会の脱炭素化に向け、省エネルギー化、再生可能エネルギー化の取り組みを積極的に推進しています。その成果の一つとして、「大手町プレイス」(東京都千代田区)は、2021年、全使用電力につき、CO2排出のネットゼロ化を達成しました。

「大手町プレイス」は設計・建築段階より太陽光発電やガスコージェネレーションシステムの導入により、エネルギーレジリエンス(平時・有事を問わないエネルギーの安定供給)の向上、CO2排出量の削減を図ってきました。

さらに、建物の運用段階における排出量削減に向け、入居企業さまや他の地権者をはじめとした関係者と検討を重ね、ビル共用部・専有部の商用電力に加え、ガスコージェネレーションシステムで発電した電力についても、非化石証書やJクレジットを活用※1し、再生可能エネルギー化を全館で実現しました。これにより、全入居企業さまは、CO2をネットゼロエミッション化した電力をご利用いただくことが可能となりました。

この取り組みによるCO2削減効果は、年間約15,000t※2となり、建物単体では国内でトップクラスの削減量を見込みます。また、入居企業さまの脱炭素化への取り組みにも貢献するビル環境を実現しました。

NTT都市開発は、今回の取り組みを含め、日本各地のオフィスビルで、再生可能エネルギーの導入を進め、日本社会の脱炭素への取り組みの加速に貢献していきます。

※1 非化石証書およびJクレジットについて、今回導入する種別は、それぞれ、「トラッキング付FIT非化石証書」および「Jクレジット再エネ電力由来」です
※2 CO2 排出係数 0.444kg CO2/kWh (電事連 2019年度速報値 )で 計算

大手町プレイス外観
大手町プレイス外観
植栽エリア
植栽エリア

Highlight 2021 Case05

SDGs Impact Theme IV.自然資源に配慮した循環型の街づくり

サーキュラーエコノミーに対応したオフィスビルへ刷新

世界的な課題となった、サーキュラーエコノミー対応

企業の事業活動で使用する部材の省資源化ならびにリサイクルを徹底し、サーキュラーエコノミー(循環型経済)の実現に貢献することの重要性は世界規模で高まっており、今や各国の政策へと強く反映されています。日本でも政府が2020年に発表した「循環経済ビジョン2020」などを契機に取り組みが加速しています。企業には低排出で自然資源への負荷の低い事業体制を構築することが、汚染抑制ひいては環境保護の観点から強く求められています。

環境負荷低減に貢献するオフィスリニューアル

NTT都市開発は、2019年4月にオーストラリア現地法人を通じ、オーストラリアの首都であるキャンベラのオフィスビル「121 Marcus Clarke Street」の持分50%を取得※1し、その運用およびテナントニーズを踏まえた設備更改を開始しました。同ビルは豪州で当社が初めて取得したオフィスビルであると同時に、現地の環境政策やテナントニーズに即したアップグレードを実施した案件という特徴も有しています。

環境に配慮したリニューアルのポイントは多岐にわたり、まず低・脱炭素性能では設備の省エネ化推進や太陽光パネルの設置などを通じて、現地の建築環境性能認証であるNABERS※2のエネルギー部門で4.5starから5.5star(グリーン電力購入などを行わない範囲での最高格付け)へ引き上げを達成しています。またテナント従業員の皆さまの健康促進と環境負荷低減を両立させるための工夫として、多様な通勤手段に対応した環境を整えました。収容台数増加・セキュリティ強化・メンテナンス器具整備などによる駐輪場設備改善および更衣室・シャワー室などのアメニティ設備の刷新を行っていることも特徴です。

同時にサーキュラーエコノミー対応も積極的に展開しています。例えば主要オフィステナントやリテールテナントと協働し、ごみの分別・リサイクルプログラムを2020年より開始し、14種類のごみ分別を行い、テナント専有部にも分別用ごみ箱を設置しています。またオフィス管理にあたる従業員への啓発活動も積極的に推進しています。現地のリサイクル事情に即し、きめ細かく検討した結果、清掃業務での生分解性バッグの活用に加え、90%の電化製品をリサイクル、さらに微生物による生ごみ(有機物)分解リサイクルにも取り組むといった外部リサイクル処理場も活用した積極的な体制を構築しました。

現地協力企業の皆さまとの協働を推進した結果、取得以前と比べビル全体で27%のごみ削減を達成することができました。これらの成果を他の物件にもフィードバックしていくことで、社会のサーキュラーエコノミーに着実に貢献していきます。

※1 2021年4月に追加で50%を取得し、現在は単独保有
※2 NABERS : National Australian Builtd Environment Rating Systemの略

121 Marcus Clarke Street外観
121 Marcus Clarke Street外観
ごみの分別・リサイクルプログラム
ごみの分別・リサイクルプログラム