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環境マネジメントシステム

推進体制

NTT都市開発グループは、環境保全活動を事業運営上の重要課題と認識し、注力しています。代表取締役副社長を委員長としたCSR委員会において活動計画を審議・決定するとともに、実務者を中心に構成する環境保全会議も適宜開催しています。これらの営みには、グループ会社も参加し、当社グループ一体となって活動を推進しています。

環境方針と基本行動テーマ

NTT都市開発グループの基本的な考え方として、資源消費・環境負荷・廃棄物の削減と自然環境との共生および健康・快適性への配慮を重視する「環境方針」を定めるとともに、事業活動における取り組みと社員一人ひとりの行動を着実に推進するための「基本行動テーマ」を定めています。

「環境方針」(2001年7月制定)

資源消費・環境負荷・廃棄物の削減と自然環境との共生(健康・快適性への配慮)に資する持続可能な都市と建築空間の創造・維持管理により、健康で安全な都市環境の実現に努めます。

基本行動テーマ

  1. 地球温暖化の抑制

    省資源・省エネルギー活動を通じて、温室効果ガスの発生を抑制していきます。

  2. 資源の有効利活用と廃棄物の削減

    廃棄物の減量化と分別収集、リサイクル商品の利用を推進していきます。

  3. 自然環境との共生

    自然環境保全と循環に配慮した開発計画や自然災害への対策など自然のメカニズムと人間活動との調和を図っていきます。

  4. 地域社会活動への参画・支援

    地域社会における環境保全活動などへの積極的な参画・支援を行い、環境保全活動に努めていきます。

  5. オゾン層の保護

    オゾン層破壊物質の回収・再利用・破壊を推進していきます。

環境保全活動の推進

NTT都市開発は、総合不動産会社としての事業活動において、幅広い環境保全活動に取り組んでいます。

総合不動産会社は、建物さらには都市全体のあり方を考え、実現していく社会的役割を担っています。工事では施工主となり、建設会社や設備会社などの事業パートナーの方々との協働を通じて、より環境に配慮した街づくりを推進することが求められています。

不動産賃貸事業では、「NTTグループ建物グリーン設計ガイドライン」に沿った設計を行うことはもちろん、建物の運用・管理や改修・廃棄の各段階においても省エネ・CO2排出削減、ヒートアイランド対策、生物多様性保全、廃棄物削減などに取り組んでいます。分譲事業でも、幅広い環境配慮設計を行っています。また、社内業務においては、環境負荷を低減するための継続的な取り組みとともに、社員の環境問題への意識醸成を図る活動を行っています。

海外においても、各国の環境規制・基準に沿った設計・開発などを行っており、例えば英国の「1 King William Street プロジェクト」においては、英国の環境基準に適合する内容で、オフィスビルのリニューアルを行いました。

当社では、環境保全活動の目標とその達成状況を管理し、

  1. ビル運用における地球温暖化防止
  2. 廃棄物(建設副産物)削減
  3. 紙資源削減

などに取り組んでいます。

環境保全活動においては、関連法規・条例などのモニタリングと順守に努めています。2018年度は、違反による罰金などはありませんでした。

NTTグループ建物グリーン設計ガイドライン

NTTグループは、環境への影響を考慮した環境共生建物の設計(建物グリーン設計)を推進し、グループ共通の「NTTグループ建物グリーン設計ガイドライン」を制定しています。本ガイドラインに沿った検討を進めることにより、建物のライフサイクル全体にわたる環境への影響が十分に配慮されたものとなることを目的としています。

建物グリーン設計ガイドラインのコンセプト

  1. 建物の長寿命化
  2. ハロン・フロンの使用抑制
  3. 有害物質の使用抑制・撤廃
  4. 省資源及び省エネルギー
  5. 廃棄物発生量の削減
  6. 再使用・再生利用の促進
  7. 地域環境への対応

NTTグループ建物グリーン設計ガイドラインの詳細は、こちらをご参照ください。別ウィンドウで開く

環境認証の活用

NTT都市開発では、オフィスビル・商業施設・住宅の開発において、高水準の環境配慮を確保するために、環境認証を積極的に活用しています。

2017年にリニューアルした大手町ファーストスクエア(東京都千代田区)のファーストスクエアガーデンが、緑を守り育てる活動を通じて社会や環境に貢献している企業の緑地を対象に、特に優れた取り組みを評価・認定する「社会・環境貢献緑地評価システム(SEGES:シージェス)」において、「都市のオアシス(たのしむ緑)」の認定を取得しました。「都市のオアシス」とは、猛暑やヒートアイランド現象で悪化する都市環境において、人々の安らぎと憩いの環境となっている緑地の重要性について普及啓発することを目的とした認定です。誰もが利用可能でアクセスしやすいこと、管理者が明確で日常的な維持管理がなされていること、地球温暖化対策や生物多様性保全といった環境の配慮がなされていることなどが条件となっています。当社物件ではグランパーク(東京都港区)、品川シーズンテラス(東京都港区)に続いての取得となりました。

また、現在街づくり計画を進めている「HARUMI FLAG(晴海五丁目西地区第一種市街地再開発事業)」では、世界初となる「LEED-ND計画認証※1」および 「SITES予備認証※2」を同時に取得(ともにGOLD認証)しました。さらに「ABINC ADVANCE※3」認証取得第一号、マンション開発を中心とする事業として国内で初めてとなる「CASBEE-街区」最高Sランク※4の環境認証を取得しています。

さらにビルの省エネ性能向上に向け、BELS(ベルス)※5認証取得への取り組みも進めています。

2017年度にはアーバンネット銀座一丁目ビル(東京都中央区)、アーバンネット中野ビル(東京都中野区)、アーバンネット布池ビル(愛知県名古屋市)、ウッドヴィル麻布(東京都港区)で取得しています。

  • ※1「LEED-ND計画認証」GOLD認証
    コストや資源の削減を進めながら、健康への影響にも配慮し、再生可能なクリーンエネルギー普及を促進している建築物を対象に評価・認証
  • ※2「SITES予備認証」GOLD認証
    生物多様性保全や水資源保全、省エネルギー、資源循環、ヒートアイランド現象緩和、健康増進、教育など多面的な要素などのランドスケープのサステナビリティを評価
  • ※3「ABIN ADVANCE」
    自然と人との共生を企業活動において促進していることへの評価・認証
  • ※4「CASBEE-街区」Sランク
    市街地再開発や郊外の住宅地開発などの開発行為(計画)を評価
  • ※5「BELS」
    新築・既存の建築物において、第三者評価機関がエネルギー性能を評価・認証

NTTグループとの連携

NTT都市開発グループは、環境保全活動の推進において、NTTグループと継続的に連携しています。地球温暖化対策、生物多様性保全、廃棄物対策といったさまざまなテーマへの取り組みについて意見交換・検討を行う場である会議などに、ほかのNTTグループ各社とともに参加し、その成果を適宜、当社グループの環境保全活動に反映しています。また、NTTグループ全体で自然エネルギーの発電・利用を促進する「グリーンNTT」の取り組みにも参加しています。