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人と人、人と街をつなぎ
多様なワーク&ライフスタイルを提案
「LIFORK」

NTT都市開発は、「コミュニティ」「歴史と文化」「ライフ&ワーク」をキーワードに、新たな価値を生み出すまちづくりに向けた事業に取り組んでいます。このうち、「ライフ&ワーク」を象徴する取り組みが、2017年4月からスタートした"LIFORK(リフォーク)"です。「新たなワークスタイル・ライフスタイルを実現する場」というコンセプトを掲げるLIFE×WORK="LIFORK"は、東京・千代田区内の大手町と秋葉原でサービスを開始しました。最先端オフィス街のただ中で、新しい働き方や暮らし方をどのように提案し、支援しようとしているのか、「LIFORK」の実現に情熱を傾けてきた2名の担当者が語ります。

東田中担当部長の写真
開発本部
開発推進部 担当部長
東田中 成佳
谷道担当主査の写真
NTT都市開発ビルサービス
ビルサービス事業本部
ビル事業企画部 主査
谷道 奈穂

──お二人のLIFORKとの関わりについてお聞かせください。

──お二人のLIFORKとの関わりについてお聞かせください。

東田中

私は、これまで東京・大手町地区の大規模再開発を担当してきました。最先端のオフィスビルを開発し、法人のお客様にご利用いただくなかで、当社がお客様のビジネスを支援するために何ができるかを、より広い視野で追求することがますます重要になってきていると感じています。その一環として、オフィスで働く方々一人ひとりの生活と仕事をめぐる環境を整え、サポートするという試みに、会社として取り組んでいます。
まずは、当社の旗艦ビルが集積している大手町で、新たなワークスタイルやライフスタイルを提案する場をつくることにし、プロジェクトを2年前に立ち上げました。プロジェクトサイトは、大手町のオフィス街の中心部に位置する大手町ファーストスクエアの1・2階です。私は、そのプロジェクトマネージャーを担当してきました。
LIFORK大手町のプロジェクトコンセプトは「Creative Platform〜自分らしく、はたらく、つながる〜」です。アクティブワーカーを対象に、生産性の高い働き方、自分らしい生き方をするためのハードとソフトを提供し、一人ひとりの自己実現や成長を支援することがLIFORKを提供する価値です。ワークラウンジ、オフィス・プロジェクトルーム、イベントスペースのほか、バイク(自転車)ポート、保育所も設けています。
また、当社が本社を置く秋葉原UDXの4階でも、同ビルが竣工10周年を迎えるのを機に、「LIFORK秋葉原」を開設しました。こちらは、秋葉原という場所性に合わせてプロジェクトを設計しています。

谷道

LIFORKでは、子育てをワーカーの暮らしにおける重要な部分として捉えています。子育てをしながら働く方々にとっては、無理なく安心して子どもを預けられる環境があることは、大きな助けになります。そこでLIFORK大手町とLIFORK秋葉原では、0〜2歳児を対象とする「ワイナKids保育園」を設けています。「ワイナ」は英語の"Why not?"をもじっており、「いいねいいね、やってみようよ!」といったポジティブな声が聞こえてくる園になるように、との思いを込めています。私はその担当として、企画からオープンに至るまでの準備、そして運営に携わってきました。

──なぜ今、LIFE×WORK="LIFORK"というブランドが生まれたのでしょうか。

──なぜ今、LIFE×WORK="LIFORK"というブランドが生まれたのでしょうか。

東田中

私たちがLIFORKを世に出したことの背景に、強く意識したことが2点あります。一つ目は、「働き方改革」という言葉に象徴されるように、それぞれの人が自分のライフスタイルに合わせて、働き方も選択できる時代へと移行してきたことです。二つ目は、ICTツールの普及によって場所や時間を選ばず仕事ができるようになってきたことです。その傾向はここ2〜3年で大いに強まりました。その結果として、仕事において「どれほどの成果をあげたか」の重みが増しています。そうしたなかで私たちは、多様な働き方の選択肢を提供し、ワーカー一人ひとりのパフォーマンス向上を支援することが、デベロッパーとしてできるのではないか、と考えました。

谷道

生活者のニーズが"モノ消費"から"コト消費"へ徐々に移行しており、ハードだけに焦点を置いているとなかなかお客様に選んでいただけないということを、オフィス・住宅などのどの分野で仕事をしていても共通して実感しています。その場所でどのような価値をご提供できるかを突き詰めていった先に、一つの答えとしてLIFORKがあったのではないでしょうか。

LIFORKを通じて実現したいワーク&ライフスタイル(ユーザーの声より)

  • 時間と場所を自由に選んで働く(男性40代)
  • 趣味を楽しみながら自分らしく生きる(女性30代)
  • 多くの出張をこなしながらも効率的に働く(男性40代)
  • 育児などで制限がありながらもバリバリと働く(女性)
  • 忙しい中でも心身ともに健康に生きる(男性20代)

──LIFORK大手町では、新たなワークスタイル、ライフスタイルをどのように提案しているのですか?

──LIFORK大手町では、新たなワークスタイル、ライフスタイルをどのように提案しているのですか?

東田中

大手町という日本屈指のビジネスセンターで働くワーカー向けに、"アクティブラグジュアリー"をデザインのキーワードとしました。
1階はワークラウンジです。自宅でも職場でもない、上質で居心地のよい空間で、個人作業や打ち合わせ、自己研さん、あるいはワーカー同士の交流と、ニーズに応じたやり方で時間を過ごすことができます。スタイルや当日の気分に合わせてお使いいただけるよう、レイアウトからソファの種類に至るまで多様性を持たせています。キッチンやキオスクを置くほか、コンシェルジュが常駐し、さまざまなお求めへ柔軟に対応できるようにしています。メンバーのワークとライフをサポートする各種サービスも、オプションでご提供しています。
また、1階には30名を収容できるイベントスペースを設けています。音響設備やプロジェクターを備え、ギャラリーにもなるこのスペースは、新しい発想や刺激を得るためのさまざまな用途にご利用いただけます。
2階には、フレキシブルなニーズに対応できるよう、1カ月単位で24時間いつでもご利用いただけるオフィス、そしてメンバー専用の会議室を配置しています。複合機やウォーターサーバーがあるサービスステーションも併設しています。
そして、LIFORK大手町の大きな特徴となっているのが、自転車で通勤される方のためのバイクポートです。セキュリティが確保された室内で愛車を保管できるほか、シャワールームも設置しています。
LIFORK大手町のワークラウンジの写真
LIFORK大手町のワークラウンジ
LIFORK大手町のワークラウンジ
セキュリティが確保されているバイクポートの写真
セキュリティが確保されているバイクポート
セキュリティが確保されているバイクポート

──保育園運営の考え方についてもお聞かせください。

──保育園運営の考え方についてもお聞かせください。

谷道

まず何よりも、安全で安心にご利用いただけるようにすることを重視しています。NTTグループでサービス提供している「登降園管理システム」を利用し、園児一人ひとりの登園・降園を確実に記録。また、入口には顔認証システムを設置し、お子様を抱きかかえながら通勤カバンを持つような、両手が塞がった状態でも、スムーズに入退室できるセキュリティシステムを導入しています。そして、園児がけがをするリスクを最小限にするため、園内の家具や扉は、角を丸くしたり、指挟み防止の器具を付けたりと、安全な形状にしています。
また、共働きの忙しいワーカーを念頭に置き、保育園の利用に伴うストレスができるかぎり軽くなるように工夫しています。例えば、おむつや食事などは保育園側で用意し、基本的に持ち物なしで来ていただくようにしています。参観日などは極力少なくし、ご自宅で書いていただくものも簡単な連絡ノートのみです。
保育の質の面では、絵本教育を重視していることがワイナKids保育園の大きな特徴です。また、「ふぁんばりん」という、楽しみながら英語を吸収してもらうプログラムを取り入れています。

保育園にスムーズに入退室できる顔認証の機械の写真
保育園にスムーズに入退室できるセキュリティシステム
保育園にスムーズに入退室できるセキュリティシステム

──LIFORK大手町のコンセプトを構築するのに、どのようなプロセスを辿ったのですか?

──LIFORK大手町のコンセプトを構築するのに、どのようなプロセスを辿ったのですか?

東田中

お客様の声を聞くことから始めました。20社以上のテナント企業にアンケートを行ったほか、テナント企業の社員の方々を対象に当社社員がファシリテーターとなってワークショップを開催し、大手町のワーカーの要望を集めました。一番多かった意見は、リカバリールーム、仮眠スペースが欲しいというものでした。次に要望が高かったのが、「人とのつながり、出会い」です。大手町ファーストスクエアで働く方同士で交流できる場が欲しいということでした。
そうした声を集め分析するなかで、さまざまな視点やニーズが、ラウンジやイベントスペース、くつろげる場、といった具体的なアイデアに集約されていきました。バイクポートもヒアリングのなかで伺ったニーズから出発したもので、6月オープンに先立つ4月からモニターとして使ってくださっているお客様もいます。

谷道

保育園の立ち上げに際しても、NTTグループ各社などへのヒアリングを何度も行い、利用者目線の意見を幅広く集めました。サービス対象を0〜2歳のお子様に絞ったのも、早期復職のニーズが、やはり最も大きかったためです。女性の社会進出が進んでいる現在、今後のキャリアプランを見据えて早く復職したい、という声は切実です。
そのほか、周辺の企業内保育園にもお伺いし、運営上の考え方や工夫などについて勉強させていただきながら、ワイナKids保育園の運営方針を定めてきました。

──これからの抱負や構想についてお聞かせください。

──これからの抱負や構想についてお聞かせください。

東田中

今年4月のスタートに間に合わせるため、まずはサービスに応じた空間づくりを先に進めてきた、という面があります。これからは、より多くの方々に知っていただくためのコミュニケーションに力を入れていきます。

谷道

多くの方々にご利用いただくには何が必要かを、さらに考えていきたいと思います。また、使っていただいて、利用者や現場スタッフの声を集め、改良していくというプロセスを大事にしたいと思っています。英語プログラムにしても、「0〜2歳児が対象で、必要だろうか?」という思いもありましたが、始めてみると好評で、お子様たちも楽しそうです。荷物レスでの登園についても、「とても助かる」という嬉しい反応をいただいています。また、実際に同じビルの中で働いている保護者様が、昼休みに保育園にいらっしゃって授乳をしたり、近隣ビルで働く方が、ノー残業デーで6時頃に迎えに来られて、嬉しそうにお子様と帰られたりと、オフィス街の保育園ならではのよさもあります。そのような価値をお伝えしていきたいと思っています。

──LIFORKの試みは、今後どのように活きてくるでしょうか?

──LIFORK大手町の試みは、今後どのように活きてくるでしょうか?

東田中

LIFORKでは、どれだけ多様性があるか、いろいろなニーズに応えていけるかということが大事ですので、最初にオープンした大手町と秋葉原の2拠点でお客様の生の声を集めて、さらに次のサービスに展開していきたいと考えています。運営をしっかりと行い、プロジェクトメンバーで情報共有することも大切です。
また、今後はサービス展開のなかで、NTTグループの連携を活かしていければと考えています。保育園の登降園管理システムに限らず、セキュリティシステムやテレビ会議など、ほかにも活用できるソリューションが多くあると思います。LIFORKが、NTTグループが連携してさらに新しい価値を生み出していくための「場」の一つとなれば嬉しいですね。実際、展示会にグループ企業同士で出展するという動きも生まれています。
社会的には、働きながら子どもを育てられる環境づくりや、ワークライフバランスの確保も今後さらに大切になってくると思います。LIFORKが提案する働き方やライフスタイルに共感いただける方が増え、そこから少しずつ社会に波及していくよう、今後とも取り組んでいきます。

※インタビューは、2018年7月上旬に実施しました。