(仮称)秋葉原ITセンター・(仮称)UDXビル、本日着工
最終更新日:2003年08月20日
NTT都市開発株式会社
ダイビル株式会社
鹿島建設株式会社
- (仮称)UDXビルの着工は2003年8月、竣工は2006年3月の予定
- 秋葉原ダイビルは本年5月に着工し、竣工は2005年3月
- 電気の街・秋葉原が24時間活動する世界的な「IT拠点」に変身
NTT都市開発(社長:三田 清、東京都新宿区払方町25−5)とダイビル(社長:広瀬忠邦、大阪市北区中之島3−6−32)、鹿島(社長:梅田貞夫、東京都港区元赤坂1-2-7)のデベロッパー3社は昨年の2月、東京都の保有地「秋葉原1街区および3街区(合計15,728m2)」にIT関連産業の世界的拠点を整備するための売払い公募(コンペ)に当選し、設計・許認可等の手続きを行ってきました。
本年5月に着工した「秋葉原ダイビル」に引き続き、いよいよ今月から(仮称)秋葉原ITセンターの超高層ビル「(仮称)UDXビル」の建設に着手しました。本日の10時45分から建設現場において起工式神事を執り行い、11時30分からの祝賀会にはご来賓として細田国務大臣にご臨席を賜る予定です。
なお、「秋葉原ダイビル」は2005年3月に、「(仮称)UDXビル」は2006年3月にそれぞれ竣工する予定です。
事業の概要
「(仮称)UDXビル」の低層部(1〜4F)を「IT&集客機能スペース」と位置づけ、一部をピロティー空間とすることで一般の人々に開放し、ここに「飲食モール」「ショールーム」「デジタルワークショップ」「イベントスペース」「デジタル多機能スタジオ」等を配置します。(高層階は一般テナントオフィス)
また、「秋葉原ダイビル」中低層階に「産学連携機能」を集約し、産官学が連携した先端的「研究」「教育」が行われる場や「ベンチャー育成機能」を配置すると共に、コンベンションホールを配置します。(高層階は一般テナントオフィス)同ビルには(仮称)秋葉原ITセンターを支える「データセンター」を配置して、ギガビットクラスの高速大容量ネットワークへの対応を検討しています。
なお、「秋葉原ダイビル」と「(仮称)UDXビル」をデッキで繋いで、JR秋葉原駅と電気街との人の流れのスムーズ化を図ります。(各々の機能の概要は参考資料参照)
情報インフラを整備した、ITタウンに相応しい超高層ビルを2棟建設する。
(仮称)UDXビル | 秋葉原ダイビル | |
---|---|---|
所有者 | *UDX(NTT都市開発・鹿島) | ダイビル |
建物階数 | 地上22階・塔屋1階・地下3階 | 地上31階・塔屋1階・地下2階 |
延床面積 | 161,676m2 | 49,644m2 |
建物高さ | 101.4m | 147.5m |
駐車台数 | 798台(うち都市計画駐車場500台) | 119台(付置義務駐車場台数) |
主な機能 | オフィス・店舗・イベントスペース・ショールーム・多機能スタジオ・駐車場等 | オフィス・コンベンションホール・産学連携機能・情報ネットワーク機能・駐車場等 |
構造 | 地上:S造、一部CFT造 地下:SRC造、一部RC造 | 地上:S造 地下:SRC造、一部RC造 |
設計 | NTT都市開発 NTTファシリティーズ 日総建 鹿島 | 鹿島 |
監理 | 同上 | 日建設計 |
施工 | 鹿島 | 鹿島・大林組JV |
*(仮称)UDXビルは、証券化による新しい不動産事業スキームを採用しているため、所有者はNTT都市開発と鹿島が出資するSPC(資産流動化法に基づく特定目的会社)「UDX」となる
スケジュール
- ◇2003年8月(仮称)UDXビル着工
- ◇2005年3月秋葉原ダイビル竣工
- ◇2006年3月(仮称)UDXビル竣工
【参考資料】
1. 集客等機能
本プロジェクトの集客機能は最先端のIT機器の展示等を行い、秋葉原に一層の集客を図っていく施設です。そこでは秋葉原を訪れた子供から大人までが、最新のIT機器に触れ、体験できるような場所になります。
- ■(仮称)UDXビルの駅前広場に面した壁面には大型LEDビジョンを設置し、秋葉原への来街者に戦略的に情報発信を行ってゆく施設となります。その周辺では無線LANによるサービスを行い、秋葉原への観光客もモバイル等を利用した、秋葉原界隈の情報受発信ができるようになります。
- ■ショールームでは最新のIT関連機器に触れることができる展示するスペースとしてIT関連企業の進出を予定しています。そこでは従来のショールームと異なり、ITのネットワークを活用した情報家電などの新しいライフスタイルを提案していきます。
- ■デジタルワークショップは主に子供を対象とし、IT関連機器の操作を体験すること、コンテンツ・CGの制作などITをベースとして実際に何かを創る体験が出来る施設とし、各分野の専門家、ファシリテーターと連携してワークショップを行ってゆきます。
- ■秋葉原ダイビルの低層部には学術的な研究発表、企業イベントなどが開催できるコンベンションホールが整備されます。またITネットワークにより、他の施設とのイベント同時開催などを検討しています。 同様に(仮称)UDXビルの中央にもイベントスペースがあり、各種イベントを開催できるような機能があります。
- ■その他にもブロードバンド放送向けにデジタル化に対応できる多機能スタジオ、デジタル映像を制作したり試写できるミニシアターの設置等を検討しています。そこではプロデューサーがアマチュアのクリエーターを育成できるシステムも考えていきます。
2. 産官学連携機能
産業の集積、創出に資する先端的な研究・教育・起業支援等を行う機能として「産官学連携センター(仮称)」を整備します。ITは今やあらゆる技術・産業の基盤であり、ここではIT Based Technology、すなわちIT基盤型の先端技術による新産業の創出と再生に貢献する拠点づくりを展開します。
本センターのメインテーマは、秋葉原の特徴を活かした「部材の集積と受発信」ならびに「インフォマティクスの創出」です。「部材のメッカ」としてパーツ、デバイス、マテリアルに関する研究プロジェクトを招く一方で、先端的部材を世界中から集積すると共に、それらに関する最新情報を発信します。「インフォマティクス」とは既存技術と情報理工学/コンピュータ科学の融合によって創出される新技術の総称です。これを産官学の連携により生み出し、新しい産業の開拓に資するための拠点を目指します。
さらに、これらをサポートする各種機能を配置します。特に、産業の創出と再生に関するリスクを低減するための支援機能を軸にする予定です。各機能は以下の通りです。
- ■大学連携パーク・産官学連携パーク
複数の大学院、研究室、研究プロジェクトの集積により最先端の研究・教育が展開されます。既存の学内施設では難しい産官学の密接な交流が図れることを活かし、様々な共同研究の実施と共に、研究者・技術者などへの「産官学連携による最先端技術教育」も実施されます。大学TLOにとっては技術移転促進の拠点として、海外大学などにとっては日本の拠点としての意味も持ちます。
一方、企業や公的な研究機関にとっても、研究プロジェクトなどを通じた産官学連携を図る場として活用されます。 - ■人材育成・活性化
専門教育事業者が多様な先端IT教育/技術教育を展開することにより、産業創出・再生に資する人材を育成します。また、新しい産業づくりを導く「リードパステクノロジー(先導的先端技術)」教育も産学連携により展開します。 - ■ベンチャー育成
ベンチャー支援として、孵化(インキュベーション)だけではなく、育成(フォスタリング)に注力します。特に、ベンチャーにとって大きなリスクであるバックヤードマネジメントの支援を中心に発展段階に応じた経営管理業務を受託する機能を置きます。 - ■情報交流センター・プレゼンテーションセンター
情報ネットワーク機能と連携して、産官学連携センター各機能から創出される最新の技術・成果の情報受発信を行います。
3. 情報ネットワーク機能
- ■秋葉原IT拠点情報センター
- 秋葉原発最新技術情報(最新の研究成果、新製品情報等)を中心として、映像・デジタルコンテンツ等を駆使した様々な媒体(大型映像、インターネット、モバイル等)による、インタラクティブな情報の受発信が可能になるよう検討しています。
- あわせて、秋葉原電気街等近隣と連携した様々な界隈情報の受発信を行います。
- (仮称)秋葉原ITセンターの基盤構築・運営をサポートするため、ITインフラマネジメント、ヘルプデスク等を展開します。
- ■データセンター
- (仮称)秋葉原ITセンターの各機能の活動を支えるため、ビル内に都心隣接型データセンターを構築し、ブロードバンド時代に対応した最先端のITインフラを整備します。
- ■学びと創造の場
- IT最新技術の体感、ものづくりの体験等のため、ネットカフェやITを駆使した体験のステージを提供します。
(今後予測される展開)
つくばエクスプレスの開業に伴って整備される光ファイバ等を介して、ギガビットクラスの高速大容量ネットワ
ーク・IPV6対応次世代IX、筑波WANなどとの連携により、情報HUB機能としての位置付けも期待されます