NTT都市開発株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長 辻上 広志)は、公益財団法人日本デザイン振興会主催の「2023年度グッドデザイン賞」において「博多イーストテラス」「Hiroo Residence Concept Room」の計2物件受賞しましたので、お知らせいたします。なお、今回の受賞により、当社として12年連続の受賞となりました。
<受賞物件>
1.博多イーストテラス
建物全景
【概要】
博多駅筑紫口近くに立地する複合テナントオフィスビルです。
「博多コネクティッド規制緩和第1号」として、博多駅周辺の活力と賑わいをつなげる新たな街の拠点として貢献していく建物を計画しました。
南北に接道する敷地の中央に一辺約50mのキュービックなボリュームを配置し、ビルの前には街と連続する大規模な広場を確保するとともに、イベント開催により周辺エリアの賑わいを創出することで、博多駅からの回遊動線を生みだしています。
ファサードはコンクリートとガラスの積層で構成し、外周の梁型をそのまま外装に用いました。外観のコンクリートの凹凸が作る陰影は時間によってうつろう豊かな表情を魅せることで、ビルのワーカーはもとより、この地を訪れる方々の心を和ませる滞在空間となっています。
筑紫口の街並みの中で、広場と一体となったこの建物が地域に新たな風景を生みだし、街の発展に寄与していくことが期待されています。(大成建設株式会社との共同受賞)
【審査委員の評価】
コンクリート打ち放しの梁の素材感と、ファサードの凹凸が作る陰影と、それ以外に無駄なものがない、まさに質実剛健な佇まいの建築だ。コーナー部の柱を極力細くしたことで、透明感も併せ持つ。昭和の街並みが大きく生まれ変わろうとしている福岡にあって、現代的なニーズも抑えつつ、街の持っていた重厚感、素材感を引き継いでいるところが魅力的であり、評価した。
2.Hiroo Residence Concept Room
ダイニング
【概要】
広尾エリアのハイグレードマンションの一室をリノベーションしたプロジェクトです。
近年のラグジュアリー指向には変化が見られ、働き方の変容や自宅での過ごし方の意識の変化と多様化、また心身の健康に対する意識向上もみられます。このようなライフスタイルの変化および、脱炭素社会への取り組みの加速なども捉え、現代に沿った暮らしの豊かさを再考。本設計において基礎とする考え方「Crafted Home」をコンセプトとし、より本質的な豊かさを備えた空間とは何かを検討しました。
コンセプトを実現するためにデザイナーとして採用した芦沢啓治氏が空間の構成や素材選定、仕上げのディティール、家具・内窓のコーディネートやデザイン等を監修するとともに、内装材及び家具の製作はカリモク家具が行い、自然素材の活用による住まいにおける本質的な心地よさを提供しています。さらに内装材や家具とあわせ内窓も木で製作され、断熱性向上に加え空間全体のデザインの一体感を生みだしています。(株式会社リビタとの共同受賞)
【審査委員の評価】
人が求める本質的な心地よさを追求し、デザインとして具現化された点が評価された。平面計画や設備計画と連動させながら空間の線や面をシンプルにし、色彩や光を整え、そして自然素材によって一体感を与えている。艶のある部分が局所的に用意され、住まい手を待っているように見える。このように、リノベーションによって空間全体にゆとりが生みだされており、住まい手のためのこの余白こそがプロジェクトの本質なのだと言える。
<参考:グッドデザイン賞とは>
グッドデザイン賞は、デザインによって私たちの暮らしや社会をよりよくしていくための活動です。1957年の開始以来、シンボルマークの「Gマーク」とともに広く親しまれてきました。
グッドデザイン賞は、製品、建築、ソフトウェア、システム、サービスなど、私たちを取りまくさまざまなものごとに贈られます。かたちのある無しにかかわらず、人が何らかの理想や目的を果たすために築いたものごとをデザインととらえ、その質を評価・顕彰しています。
さらに、複雑化する社会において、課題の解決や新たなテーマの発見にデザインが必要とされ、デザインへの期待が高まっています。グッドデザイン賞は、審査と多様なプロモーションを通じて、デザインに可能性を見出す人びとを支援し、デザインにできること・デザンが生かされる領域を広げ、私たちひとりひとりが豊かに、創造的に生きられる社会をめざしています。
お問い合わせ先
広報室 鈴島・若松
Tel.03-6811-6241