ステークホルダーとのコミュニケーション
お客様や地域社会の皆様をはじめ、街づくりに関わるすべての企業や人々との真摯なコミュニケーションを通じて、
よりよい街づくりを推進します。
お客様とのコミュニケーション
コミュニティとの対話と協働
お客様とのコミュニケーション
ビルにおけるCS
NTT都市開発では、お客様や市場の声に耳を傾け、CS(お客様満足)の向上に努めています。
CS向上の取り組みを検討する場として「CS委員会」(年2回程度)、「CSスクエア」(年4回程度)や「サービス向上委員会」(各ビル、1~3カ月に1回)を設けています。「CS委員会」では、オフィス賃貸事業におけるCS施策の展開や表彰を実施し、「CSスクエア」では、各ビル個別の課題の共有、優良事例の水平展開と組織横断的な課題解決を行います。そして、「サービス向上委員会」では、各ビル単位で、防災センター・警備・清掃など、そのビルに携わるすべてのスタッフにも参加いただき、日々のCS向上に取り組んでいます。
こうした検討の場では、お客様の声をしっかりと受け止めることを重要視しています。お客様の声は、入居されているお客様に対してビルの満足度を伺う「CSアンケート」を実施することで、お客様からの評価を把握するとともにご要望に応えるべく改善に努めています。
また、CSに対する取り組みをより一層推進するために、2014年度より「CS委員会表彰」を設立しました。同表彰では、お客様の視点に立った取り組み事例とお客様への貢献が著しいパートナー企業を、CSメンバーおよびCSパートナー企業として表彰しています。2015年には、グランフロント大阪(大阪府大阪市)で新たに「CS MVP」賞を設け、受賞者となったパートナー企業を、『CS活動NEWS』(年4回発行)で紹介しています。
このように、組織的にサービスのあり方を追求しながら、"高品質・高信頼"かつ"安心・安全""先進的"なサービスの提供に努めています。
CS取り組み事例の社内共有とお客様への情報発信
NTT都市開発では、CS研修・CS講演会および『CS TIMES』『IGOCOCHI』などの発刊物を通して、CS意識や施策を社員一人ひとりに浸透させる取り組みを展開しています。
例えばCS講演会では社外の講演者を招き、ビル事業におけるES(従業員満足)、CSについてヒントになる講話をいただいています。
『CS TIMES』では、取り組み事例やCS活動にかける思い、研修内容、CSに役立てているツールなどを具体的に紹介し、CSの普及を図っています。
社外向けオフィス情報誌『IGOCOCHI』では、当社のビルを利用するテナント企業にビルについて語っていただくほか、プロパティマネジメント業務を行うパートナー企業に登場いただきその仕事内容を紹介するなど、NTT都市開発グループのビルやサービスをわかりやすく伝えています。お客様への情報発信、お客様やパートナー企業の従業員の満足度向上、コミュニケーションツールとしての活用を目的に、今後も定期的に発行する予定です。
こうした施策により、常に社員やパートナー企業のCS意識向上に努め、お客様満足度の向上やお客様との信頼関係の構築を図っています。
協力会社を対象にした研修
NTT都市開発では、協力会社と密にコミュニケーションを図り、お客様満足の向上につなげています。
その取り組みの一つとして、品川シーズンテラス(東京都港区)では2015年より年1回、クルー個人個人のCS意識向上のための研修を行ってきました。2019年は2月に開催し、これまでの集大成として、チームが一丸となり、来訪者やテナントの方々に質の高いサービスを提供するための研修として実施しました。
3日間に分けて行われた研修では、各協力会社から合計78名が参加。「チームの目標と役割を明確にする」「互いにサポートし合う関係をつくる」「課題解決のための行動を取れる」を目標に掲げチームビルディングの考え方を理解・共有しました。
バリアフリーの推進
NTT都市開発では、ビル開発や運営におけるバリアフリー化を積極的に進めています。
大型複合施設である品川シーズンテラスでは、バリアフリー法に対応するだけでなく、誰もが使いやすい施設になるよう、ビル内通路などのハード面から警備員の対応といったソフト面まで、きめ細やかな配慮を心がけています。実際の使い勝手を確認するため、NTTグループの障がい者雇用特例子会社であるNTTクラルティ(株)の車いす利用社員による、ユニバーサルデザインチェックも実施しています。
2018年8月に竣工した大手町プレイス(東京都千代田区)は、ユニバーサルデザインの実現に向け、計画の初期段階からNTTクラルティ(株)社員と意見交換を行い、障がいのある方の視点を取り入れました。エントランスにはインターホンを設置し、呼び出せばビルのスタッフのサポートが受けられるほか、フロアマップが点字表示された触地図を配置しているので、エレベーターやトイレの位置など、施設全体が把握できます。
また、すべての人が使いやすい街づくりの一環として、「誰でもトイレ」には片手でも上げ下ろしできる多目的シートを設置し、身体の不自由な方や高齢者などさまざまな方が利用できるように配慮しているほか、利用者が足を休められるよう、主要な動線の随所にベンチを配置。授乳室も設置しています。
災害発生時には、トイレを利用されている聴覚障がいのある方への対応として、音声案内に加えてフラッシュライトの点滅によって災害発生を知らせます。
ビルの管理は、グループ会社であるNTT都市開発ビルサービス(株)が担当。ビルを利用するさまざまな人の意見を取り入れながら、ユニバーサルデザインの取り組みを継続させ、「誰もが集える街」「誰もが利用しやすい建物」をめざします。
モビリティとの連携
より暮らしやすい社会をめざして取り組んでいるのが、所有物件とモビリティサービスの連携です。
秋葉原UDX(東京都千代田区)では、車いすで秋葉原に来訪する方や移動の支援が必要な方のために、簡単な手続きでパーソナルモビリティ「WHILL」がレンタルできるサービスを2015年より提供しています。このサービスにより、秋葉原UDXを起点として、よりアクティブに秋葉原の街の散策を楽しんでいただくことをめざしています。
また、(株)NTTドコモ、(株)NTTデータ、(株)NTTファシリティーズとともに4社で合弁事業を設立し、「ドコモ・バイクシェア」を提供しています。
「ドコモ・バイクシェア」は、自転車本体に通信機能、GPS機能、遠隔制御機能を搭載し、簡単に貸出・返却が行えるなど、手軽に利用できるシステムです。
NTT都市開発は、上記サービスの提供を通して、暮らしやすい社会の実現に貢献したいと考えています。
大規模ビルにおける自転車シェアリング サイクルポート設置
ドコモ・バイクシェア事業において、NTT都市開発は大規模ビルを中心に、自転車のサイクルポートや無人登録機などの設置を進めています。2016年2月からは「自転車シェアリング広域実験」がスタートし、現在千代田区、中央区、港区、江東区を含めた都内10区内のすべてのポートで自転車の貸出・返却をすることが可能になりました。そこで当社では、秋葉原UDXへのポート設置に続き、大手町ファーストスクエア(東京都千代田区)、グランパーク(東京都港区)、品川シーズンテラス、シーバンス(東京都港区)などの6物件にポートを設置しています。
今後も、サイクルシェアリングを提供する施設の拡大、ほかの運営事業者へのシステム提供やコンサルティング業務の推進などにより、より多くの地域に、環境にやさしく利便性の高いソーシャルインフラを提供していく予定です。
各ビルの自転車設置台数 ※2019年7月現在
秋葉原UDX | 22台 |
---|---|
大手町ファーストスクエア | 10台 |
グランパーク | 21台 |
品川シーズンテラス | 21台 |
シーバンス | 15台 |
LIFORK南青山 | 30台 |
SHARE GREEN MINAMI AOYAMA | 5台 |
住宅におけるCS
NTT都市開発グループが提供する分譲マンション「ウエリス」シリーズでは、「今も、未来も、心地いい」良質な住まいづくりと、お引き渡し後のお客様の大切な資産の品質保持のためNTT都市開発グループ会社による適切な建物維持管理を実施しています。
住まいづくりにおいては、設計・施工段階における品質基準、各種技術マニュアルに基づいた管理を行うことで、品質の確保に努めています。そしてお客様に確かな品質をご理解いただくために、国が認める第三者機関によって住宅性能が公正に評価される「住宅性能表示制度」を積極的に活用しています。
アフターサービスについては、お客様の声を集約するセクションとして「アフターサービスセンター」を設置しており、お客様と直接向き合うきめ細かなサービスに努めています。
さらに、全国の住宅事業に関わる社員がお客様から寄せられた声に基づく建物に関する不具合事象および対策・改善点を共有し合う「全国住宅フィードバック連絡会」を開催することで、住宅の品質確保に加え、お客様満足度の向上、社員の技術力の向上に取り組んでいます。
また、サービス付き高齢住宅の設計・施工管理においても、貸主(事業主)として、一人ひとりのお客様との対話を大切にするとともにサービスの改善に努めています。
2016年から、「ウエリス」のマンション・戸建の居住者向けに、さまざまな情報やお得なサービスを提供する会員組織「イマトワ」を立ち上げました。3周年を迎え、ウェブサイトも使いやすくリニューアルしました。ウェブサイトやメールマガジンを通じ、暮らしに役立つさまざまな情報やサービスの紹介を行っています。
コミュニティとの対話と協働
地域社会に溶け込むために
NTT都市開発グループでは、オフィスビル、商業施設、ホテル、マンションなどの開発はもちろん、運営においても地域とのコミュニケーションを大切にしています。
開発にあたっては、建物の外観を周囲の景観と調和させ、地域・近隣のさまざまなニーズを計画に反映させるべく努めています。また運営においても、地域の協議会などへ積極的に参加し、ステークホルダーの皆様との真摯なコミュニケーションを通じて、その場所の歴史や特徴を学び、開発や運営に活かしています。
東京大学、新建築社との共同研究で街巡りイベントを実施
NTT都市開発は地域の方々と協力しながら、未来の街づくりの研究を進めています。
2015年から東京大学および(株)新建築社と連携しながら、地域における実地調査、都市や人口動態に関するビッグデータを活用した分析などの共同研究を行い、将来あるべき都市の姿を検討しています。
その一環として行っているのがコミュニティサイクルを活用した街巡りイベント「ツギ_ツギ」です。本イベントは、街の魅力を再発見していくことを目的に行うもので、参加者はタブレットナビ付き電動自転車に乗り、自由に街を巡りながら新たな街の魅力を発見していきます。
2018年は5回目となるイベントを東池袋、大塚、雑司ヶ谷エリアで開催。参加された地域の方をはじめとする多くの方に、街の魅力スポットを搭載したナビを使って街巡りを楽しんでいただきました。本イベントで得たデータをさまざまな視点から分析し、未来の街づくりの指標として活用していきます。
このような取り組みを通して、開発における街の可能性を探りながら、地域の人・街を訪れる人双方にとって魅力のある街づくりに役立てていきます。
地域の景観と建物の風格を守り未来へつなぐプロジェクトとして、小学校跡地をホテルに改修
NTT都市開発は、京都市東山区清水にてホテル開発を進めており、「The Hotel Seiryu Kyoto Kiyomizu (ザ・ホテル青龍 京都清水)」として、2020年3月に開業を予定しています。
当ホテルは、長年にわたり地域に愛されてきた清水小学校を、客室数48室、レストラン、プライベートバス、フィットネスジムなどを有するホテルとしてコンバージョン(用途変換)するものです。
ホテル名称は、悠久の歴史を重ね世界でも有数な観光地である「京都清水」と、この土地で古来より東山の護り神として信じられてきた「青龍」の2つの要素をかけ合わせ、地域性と歴史的価値のある小学校の校舎の特徴を活かしたここにしかないホテルを世界へ発信していくべく、命名しました。
この建物の風格や歴史の重みを尊重し、世界中から訪れるお客様を迎え入れるラグジュアリーホテルとして贅沢な滞在時間を演出し、唯一無二のホテルをめざしていきます。
地域の魅力と活力を創出
NTT都市開発グループは、地域の皆様の街に対する想いに真摯に耳を傾け、地域が持つ強みを再認識し、個性と魅力にあふれた活力ある街づくりをめざしています。
再開発においては、日頃から地域の皆様と触れ合いながら土地に集積された歴史を見出し、新たな魅力として捉え直していきます。その一例が、「名古屋市錦二丁目7番第一種市街地再開発事業」の街の再生と活性化による賑わいづくりです。一方、都会であえて「緑」をキーコンセプトとした「SHARE GREEN MINAMI AOYAMA」(東京都港区)のように、土地の潜在的な魅力を引き出しながら、未来を感じさせる、新たな価値の創出にも取り組んでいます。地域に寄り添い、さまざまな形で交流を深めてきた当社ならではの街づくりに努めています。
神田における新たな賑わいづくり
NTT都市開発は街の再開発においても、その地域ならではの特色を引き出し、新たな魅力が発信できる街づくりに努めています。
長い歴史を持つ神田駅西口の再開発地域では、地域の皆様とともに歴史と伝統が息づく街づくりを検討しています。
その一環として社会実験イベント「おいでよ!神田みちアソビ 祝 JR神田駅開業100周年」を開催しました。そこで得られた情報は、地域に暮らす方や地権者の方などへ共有するとともに、再開発後の街の姿をイメージしてもらえるよう丁寧にご説明し、理解いただきながら検討を進めています。
また、同地域で開催されたイベント「子供縁日」において「防災ツアー水あそび」を実施しました。「防災ツアー水あそび」は、2019年3月にアーバンネット神田ビル(東京都千代田区)に完工した防災井戸を、災害時にビル利用者だけではなく、近隣の方々にも利用できることを知っていただく取り組みです。
このように当社ではビル運営管理と開発が一体となり、地域の方とのイベント開催を通じて意見交換を重ね、地域に溶け込みながら、活力のある街づくりを行っています。
名古屋 再開発地区における賑わいづくり
再開発地区における賑わいづくりの一例としてあげられるのが、現在取り組んでいる、名古屋市「(仮称)東桜一丁目1番地区建設事業」と「名古屋市錦二丁目7番第一種市街地再開発事業」です。
「(仮称)東桜一丁目1番地区建設事業」では、旧住友商事名古屋ビルの跡地に20階建ての業務・商業・交流拠点ビルを建設します。新たなビルは、NTTグループとしてICTを活用した最新のワークスペースとオフィスサポート機能を実現するとともに、オープンスペースに賑わいを与える商業施設を配置します。隣接する既設のアーバンネット名古屋ビルとの一体的な建物とすることで、街に新たな動線を生み出し回遊性を高めます。
2019年4月には、開発対象地の一角に、新ビル開業に先駆けて新しいライフスタイルを体験していただくスペース「URBAN GARDEN HISAYA-ODORI」を8月末までの期間限定でオープンしました。旧住友商事名古屋ビルの解体から新たなビルの新築工事開始までの期間、仮囲いによって閉ざされた空間にするのではなく開放することで、スペースに賑わいを与えるほか、未来の街づくりのためのテストマーケティングを行うことなどを目的としています。
「名古屋市錦二丁目7番第一種市街地再開発事業」では、都心居住の促進に加え、空洞化する街の再生・活性化をめざし、地域の方々が取り組んできた賑わいづくりを受け継いでいきます。
このように再開発により既存の地区を活性化させ、人々が交流し、行き交う街へと再生し、地域の可能性をさらに広げていきます。
SHARE GREEN MINAMI AOYAMA
NTT都市開発は、東京都港区南青山一丁目エリアのさらなる賑わい創出と地域に開かれた場を提供することを目的に、既存建物をコンバージョンしたカフェ、ショップ、オフィスからなる「SHARE GREEN MINAMI AOYAMA」を2018年10月にオープンしました。
住まう人、働く人、街を訪れる人などのさまざまな人々が自然と集い、緑をシェアしながらコミュニティをつくりだすことを本施設のコンセプトとしています。
なお、オフィスは当社が手掛けるシェアオフィス事業『LIFORK(リフォーク)』の第三号物件として、緑のなかでの新しい働き方、自分らしいワークスタイル、ライフスタイルの実現をサポートするものです。敷地内の庭の一部には、オフィス施設と同様のWi-Fi環境を整備し、ペットと一緒に働くこともできるなど、地域の魅力を活かした、都会と自然が共存する新しい働き方も提案しています。
アートと調和した空間づくり
光のアート「ガラスの茶室―光庵」に協賛
NTT都市開発は、アートと調和した豊かな空間づくりに努めてきました。オフィスビルやマンション、商業施設などの開発にあたり、アートを積極的に取り入れることはもちろん、アート展示への協賛もその取り組みの一つで、2019年4月17日から2021年5月10日までの期間、国立新美術館にて特別公開されている「吉岡徳仁 ガラスの茶室―光庵」に協賛しています。
同展示は、2011年の第54回ヴェネツィア・ビエンナーレ国際美術展にてデザインを発表、2015年には京都の将軍塚青龍殿の大舞台、2018年には吉岡氏の出身地である佐賀県の佐賀県立美術館で披露されて大きな話題となった作品です。
吉岡徳仁氏とは、2016年、当社設立30周年を機に一新したコーポレートシンボル「Blue Crystal(誠実と革新の結晶)」のデザインを担当いただいたことからのご縁です。革新的な作品により、新たな日本文化の本質を追究する氏の活動に共感したことから、今回の特別公開への協賛を行うこととなりました。
国立新美術館での特別展示では、「ガラスの茶室―光庵」を屋外に設置。自然光のなかでの表情の変化を見て取ることができます。また、合わせて、パリのオルセー美術館にコレクションされているガラスのベンチ「Water Block」を展示しています。
今後も当社では、アート活動の支援を通じ、街に住まう人、訪れる人に、豊かでうるおいのある空間をお届けしていきます。
コミュニティとの協働
NTT都市開発は、地域のコミュニティの一員として、自治会や団体の皆様と連携しながらさまざまなイベントを開催し、地域の皆様との交流を図っています。
例えば秋葉原UDXが毎年8月に開催している「UDX夏祭り」は地域の夏の風物詩として定着し、多くのご家族や観光客に来場いただいています。グランパークでも、毎年公開空地で夏祭りを開催し、オフィスワーカーだけでなく、多くの地域の方々に来場いただいています。芝浦商店会・芝浦三・四丁目町会共催の「芝浦まつり」と同時開催で行うなど、地域との連携に加え、テナントと連携した催しにも取り組んでいます。
このようなイベントを行いながら、地域の皆様とともに、魅力ある街をつくりあげていきます。
九州支店における地域交流の取り組み
九州支店では、季節ごとの行事やイベントを通し、地域の皆様との交流を図っています。
なかでも、中洲エリアにおいて770年以上の歴史を持ち、毎年7月の開催期間中には 300 万人を超える見物客が訪れる「博多祇園山笠」では、UD中洲ビル(福岡県福岡市)を「飾り山笠」の公開場所として長年提供しています。
天神エリアでは、天神エリアの企業、団体、住民、行政などで構成されたエリアマネジメント団体である「WE Love 天神協議会」を中心に、九州支店を含め地域の商業施設などがさまざまなイベントを開催し、地域の方々との交流を深めています。
夏季には「天神打ち水大作戦」として打ち水イベントを開催しており、年々参加する企業や施設が増えています。
夏休み期間中の小学生を対象に行っているのが、「天神ワーク体験」。WE Love 天神協議会に所属する企業の皆様にご協力いただき、50以上にわたるお店・企業で子どもたちに仕事体験をしてもらう大人気のイベントです。10月には、天神エリアの繁栄と安全な街づくりを祈願して行われる「月華祭」や11月には「岩田屋きらめき広場」「きらめき通り」を歩行者天国にした「FUKUOKA STREET PARTY」などが開催され多くのの来場者で賑わいました。
クリスマスシーズンにも、WE Love 天神協議会をはじめ、地域の皆様と一体となり、季節を彩るイベントを毎年開催しています。
今後も地域との連携のもと、幅広い世代との交流を深め、街づくりや街の活性化に取り組んでいきます。
御堂筋街づくりネットワーク
関西支店では、大阪の中心部の大通り御堂筋エリアの価値向上をめざすエリアマネジメント組織「一般社団法人御堂筋まちづくりネットワーク」の一員として、街づくりの一端を担っています。特に、当社が部会長を務める都市環境部会では、御堂筋を歩行者空間とする大阪市の将来的なビジョンを踏まえて、側道を歩行者空間とした場合の、空間活用についてのシミュレーションや検討を行っています。例えば、自転車・歩行者交通量調査や国内外事例の研究を進めるほか、御堂筋の沿道に、仮設の休息スペースを設置する社会実験も行いました。
「一般社団法人御堂筋まちづくりネットワーク」の業務として、通りに配置されたコンテナガーデンの維持管理も担っています。建て替えに際してビルが無人となるUD御堂筋ビル(大阪府大阪市)では、ビル前の歩道に設置してあるコンテナガーデンの手入れが常時できなくなることを踏まえ、水やり不要な植物へ植え替えを行いました。多様な植物を、周囲の景観とのバランスや、歩行者の視点を考慮しながら配置しました。
引き続きこのような活動を大切にし、地域の行政や地権者の皆様と交流を図りながら、地域の将来をともにつくっていきたいと考えています。
保有物件を活用した取り組み
NTT都市開発では、保有物件を活用した地域振興の取り組みを行っています。
当社が本社を置く秋葉原UDXは、神田市場の跡地に建てられたビルです。市場が東京都大田区へ移転した後も市場の方々と交流を図り、2年に一度行われる神田祭には、神田祭りへ参加される市場の方々へビル内の施設を控え室として提供しています。
品川シーズンテラスでは、2017年より開催されている「ユニバーサルキャンプTOKYO」イベントに場所を提供しています。
大手町ファーストスクエアおよびアーバンネット大手町ビル(東京都千代田区)、大手町プレイスでは、敷地の一部を箱根駅伝の大学応援団席として提供するとともに警備員を配備することで敷地の安全な利用についても配慮しています。