CSR用語集
ア行
カ行
サ行
タ行
ナ行
ハ行
マ行
ヤ行
ラ行
ワ行
C
E
F
G
I
P
S
ア行の用語
アカウンタビリティ
組織において権限を有する者が自ら行った結果、または行うべきことを怠ったことが招いた結果について、合理的な説明を行う責務。
安全衛生
職場において労働者の安全と健康を図る取り組みのこと。事業主は、労働安全衛生法で定める労働災害防止のための措置を徹底するとともに、快適な職場環境の実現と労働条件の改善を通じて、職場における労働者の安全と健康を確保しなければならない。
打ち水
夏の暑い日に雨水や下水再生水といった二次利用水を路面などに撒くこと。ヒートアイランド現象の緩和や、冷房機器の使用減少による温室効果ガス排出量の削減効果が期待されている。
屋上緑化
建物の屋上スペースに樹木や草花などを植栽すること。癒しと安らぎを身近に感じられるだけでなく、ヒートアイランド現象の緩和、地球温暖化の抑制に役立つと考えられている。
カ行の用語
改正省エネ法
省エネ法(エネルギーの使用の合理化に関する法律)は、エネルギー消費量が増加する業務部門と家庭部門における省エネをより一層推進することを目的に、2008年5月に改正された。規制体系が従来の工場・事業場単位から、事業者(企業)単位へと切り替えられ、事業者全体(本社、工場、支店、営業所、店舗など)の年間エネルギー使用量が原油換算で1,500キロリットル以上であれば規制対象となり、省エネ法に基づくエネルギー管理が義務付けられる。
環境会計
企業などが、事業活動で環境保全に投じたコストとその効果を可能な限り定量的に測定、把握する仕組み。環境保全活動を効率的・効果的にするための経営管理ツールである。
企業倫理・コンプライアンス
企業が経営・活動を行ううえで、法令や各種規則などのルール、さらには社会的規範などを守ること。法令などを順守すること自体よりも、社会の要請に適応することが重要となる。
京都議定書
「国連気候変動枠組み条約」の目的や原則を踏まえ、温室効果ガスの排出削減目標や達成期限を定めた国際協定。先進国は第一約束期間(2008~2012年)の間に、基準年比(CO2、メタン、N2Oは1990年比、HFC、PFC、SF6は1995年比でも可)で排出を削減する。日本は6%の削減義務を負っている。
グリーンビルディング
建設、運用、改修、廃棄などにおいて地球環境に配慮した建物のこと。
グリーンNTT
NTTグループの事業活動におけるCO2排出量削減に向けた、太陽光発電システムを中心に自然エネルギーの発電・利用を促進する施策。地球温暖化を防止し社会の持続的発展に貢献するために、NTTグループ一丸となって推進している。
建設副産物
建設工事に伴い副次的に得られた全ての物品。種類としては、工事現場外に搬出される建設発生土、コンクリート塊、アスファルト・コンクリート塊、建設発生木材、建設汚泥、紙くず、金属くず、ガラスくず・コンクリートくず(工作物の新築、改築または除去に伴って生じたものを除く)、陶器くず、これらのものが混合した建設混合廃棄物などがある。
建築基準法
建築物の安全性の確保などを目的として、建築物の敷地、構造、設備および用途に関する最低の基準を定めている法律。建築物の建築確認や検査は、この法律に基づき地方自治体が行っている。
建物グリーン設計ガイドライン
NTTグループが環境への影響を考慮した建物の設計を推進するために2000年に策定したガイドライン。(1)建物の長寿命化、(2)ハロン・フロンの使用抑制、(3)有害物質の使用抑制・撤廃、(4)省資源および省エネルギー、(5)廃棄物発生量の削減、(6)再使用・再生利用の促進、(7)地域環境への対応、の7つを柱としている。
コーポレート・ガバナンス
企業の不正行為の防止ならびに競争力・収益力の向上という二つの視点を総合的に捉え、長期的な企業価値の増大を実現するための企業経営の仕組み。
サ行の用語
サイクルシェアリング
一つの自転車を複数人で効率よく利用(シェア)すること。都市型レンタサイクル。
サステナビリティ/持続可能性
「将来の世代が彼らのニーズを満たす能力を損なうことなく、現在のニーズを満たす」という持続可能な発展の目標を実現するための経済・環境・社会に関わる取り組み。
サステナブル建築
省エネルギーなどの環境性能に優れ、持続可能な社会の構築に資する建築。
里山
都市と原生自然の中間に位置し、集落とそれを取り囲む二次林や農地などを含む地域概念。日本の国土の4割を占め、人間による適度な管理によって豊かな生態系を維持してきたが、二次林の経済的価値の低下、都市域の拡大や農村の過疎化により、里山の質の低下や消失が進んでいる。
事業継続計画(BCP)
企業が自然災害、大火災、テロ攻撃などの緊急事態に遭遇した場合において、事業資産の損害を最小限にとどめつつ、中核となる事業の継続あるいは早期復旧を可能とするために、平常時に行うべき活動や緊急時における事業継続のための方法、手段などを取り決めておく計画のこと。
自然エネルギー
化石燃料や原子力などと異なり、自然環境から持続的に採取できるエネルギーのこと。
住宅性能表示制度
「住宅の品質確保の促進等に関する法律」に基づく制度で、良質な住宅を安心して取得できる市場の形成を目的としている。住宅の性能(構造耐力、省エネルギー性、遮音性など)に関する表示の適正化を図るための共通ルール(表示の方法、評価の方法の基準)を設けるとともに、評価を客観的に行う第三者機関を整備している。
人権
誰もが生まれながらにして持っている権利。人権を保障し、あらゆる差別をなくすことは、「日本国憲法」および「世界人権宣言」などで定められている。
水気耕栽培
肥料を水に溶かした液肥を栽培ユニットに循環させることによって、土を用いずに植物を育てる栽培システム。
ステークホルダー
組織の活動や製品・サービスによって多大な影響を受ける、またはその行動が組織の成功に影響を及ぼすと考えられる個人・組織のこと。
3R(スリーアール)
循環型社会の構築に向けたキーワードの頭文字を取った造語で、廃棄物の発生抑制(Reduce)、資源や製品の再使用(Reuse)、再生利用(Recycle)を指す。この順序は、廃棄物処理とリサイクルにおける優先順位を表しており、2000年成立の循環型社会形成推進基本法において法制化されている。
生物多様性
生きものたちの豊かな個性とつながりのこと。生物多様性条約では、生態系の多様性・種の多様性・遺伝子の多様性という3つのレベルで多様性があるとしている。
タ行の用語
ダイバーシティ
Diversity & Inclusionの略。多様性の受容を意味する。「外見上の違いや内面的な違いに関わりなく、すべての人が各自の持てる力を発揮し組織に貢献できるような環境」をつくることを意図する。
ディスクロージャー
企業が株主や投資家をはじめとするステークホルダーに、経営内容などを開示すること。財務諸表、有価証券報告書、アニュアルレポートなどによる財務情報の開示がかつては一般的だったが、現在はCSR報告書などによる非財務情報の開示も重視されている。
地域冷暖房
エネルギープラントで冷水・蒸気・温水などの熱媒を作り、配管を通して一定地域内の複数ビルに必要なだけ供給し、冷暖房・給湯を行なうシステム。地域の熱源設備を集中化するとともに、コージェネレーションなどのシステムを有効に活用することにより、地域全体としての省エネルギーを図ることができる。
チャレンジ25
温室効果ガス排出量を2020年までに1990年比で25%削減するための国民運動。2009年9月に鳩山内閣総理大臣が国連気候変動サミットにおいて表明した目標に基づくもので、2010年1月から展開されている。
ナ行の用語
内部統制
「業務の有効性および効率性」「財務報告の信頼性」「事業活動に関わる法令等の遵守」「資産の保全」という4つの目的が達成されているとの合理的な保証を得るために、業務に組み込まれ、組織内のすべての者によって遂行されるプロセス。
ハ行の用語
バリアフリー
高齢者や障がい者などの自立した日常生活や社会生活を確保するために、建築物、公共交通施設、公共空間などにおける物理的な障壁(バリア)とともに、制度的・心理的な障壁も取り除いていく取り組み。
ビルエネルギーマネジメントシステム(BEMS)
オフィスビルや工場、地域冷暖房といったエネルギー設備全体の省エネ監視・省エネ制御を自動化・一元化するシステム。これにより建物内のエネルギー使用状況や設備機器の運転状況を一元的に把握し、その時々の需要予測に基づいた最適な運転計画を迅速に立案、実行でき、きめ細かな監視制御によって、人手をかけずに建物全体のエネルギー消費を最小化できる。
ヒートアイランド現象
都市部において、高密度にエネルギーが消費され、また、地面の大部分がコンクリートやアスファルトで覆われているために水分の蒸発による気温の低下が妨げられて、郊外部よりも気温が高くなっている現象をいう。等温線を描くと、都市中心部を中心にして島のように見えるため、「ヒートアイランド」という名称が付けられている。
マ行の用語
マニフェスト
事業者が産業廃棄物の収集運搬・処分を処理業者に委託する際に、交付することを義務付けられている管理票。廃棄物の処理の流れを自ら把握し、廃棄物の不法投棄の未然防止や適正な処理を確保することを目的としている。
メセナ
芸術文化支援を意味するフランス語。日本では、即効的な販売促進・広告宣伝効果を求めるのではなく、社会貢献の一環として行う芸術文化支援という意味で導入された。また、教育や環境、福祉なども含めた、「企業が行う社会貢献活動」との広義の解釈でも使用される。
メンタルヘルス
全ての働く人が健やかに、いきいきと働けるような気配りと援助をすること、およびそのような活動が円滑に実践されるような仕組みをつくり、実践すること。事業者は、労働基準法や労働安全衛生法などの労働関係法令によって、従業員の健康管理義務を負っており、従業員のメンタルヘルス管理もその対象に含まれる。
ヤ行の用語
ユニバーサルデザイン
できるだけ多くの人が利用可能であるように製品、建物、空間をデザインすること。障がいの有無、年齢、性別、国籍、人種などにかかわらず、多様な人々が気持ちよく使えるようにあらかじめ都市や生活環境を計画する考え方である。
ワ行の用語
ワーク・ライフ・バランス
個人が仕事上の責任を果たしつつ、結婚・育児をはじめとする家族形成のほか、介護やキャリア形成、地域活動への参加など、個人や多様なライフスタイルの家族がライフステージに応じた希望を実現できるようにすること。
Cの用語
CASBEE
Comprehensive Assessment System of Built Environment Efficiency(建築環境総合性能評価システム)の略。2001年4月に、国土交通省住宅局の支援のもと、産官学共同プロジェクトとして開発された。(1)建築物のライフサイクルを通じた評価、(2)建築物の環境品質(Q)と建築物の環境負荷(L)の両側面からの評価、(3)環境効率の概念に基づく評価指標BEE(建築物の環境性能効率)による評価、という3点が特徴。
CS
Customer Satisfactioの略。顧客満足(度)と訳される。顧客がどれだけ自社の製品やサービスに満足しているかを把握し、改善につなげることで、顧客との良好な関係を維持・発展させてゆく考え方。
CSR
Corporate Social Responsibilityの略。企業の社会的責任と訳される。企業活動において経済、環境、社会の側面を総合的に捉え、競争力の源泉とし、企業価値の向上につなげること。
Eの用語
ERR
Energy Reduction Ratioの略。エネルギー利用削減率と訳される。建築物の年間消費エネルギー量が基準値消費量に比べて、どの程度削減できているかを示した値。設備機器、設備システムの高効率化による省エネルギーの達成度を示す。
ES
Employee Satisfactionの略。従業員満足(度)と訳される。従業員にとって「働きやすく、そして働きがいのある組織」を構築することにより、企業業績向上を図る考え方。
Fの用語
FTSE4Good
FTSE社(英フィナンシャルタイムズ社とロンドン証券取引所の合弁会社)が開発したSRIインデックス。CSRのグローバルな基準を満たす企業のパフォーマンスを客観的に評価するもので、投資、調査、ベンチマーキングなどに広く活用されている。
Gの用語
GRIガイドライン
国際NGOのGRI(Global Reporting Initiative)が発行する、組織のサステナビリティ報告に関する枠組み。産業界、投資家、労働組合、市民団体、会計関係者、学術界その他のステークホルダーの間の対話を通じて合意点を探るプロセスを通じて開発されている。GRIは、サステナビリティ報告を「経済的、環境的および社会的影響の報告を表すために用いられるその他の用語と同義語とみなされる広義の用語」だとしており、多くの企業がこのガイドラインを参考にCSR報告書を作成している。
Iの用語
ISO26000
ISO(国際標準化機構)が2010年11月に発行した、社会的責任に関する国際規格。社会的責任の7つの原則(説明責任、透明性、倫理的な行動、ステークホルダーの利害の尊重、法の支配の尊重、国際行動規範の尊重、人権の尊重)と7つの中核主題(人権、労働慣行、環境、公正な事業慣行、消費者課題、コミュニティへの参画及びコミュニティの発展)を提示している。なお、いわゆるガイダンス(手引き)規格として発行されており、要求事項を示した認証規格ではない。
Pの用語
PAL
Perimeter Annual Loadの略。年間熱負荷係数と訳される。建築物が1年間の冷暖房に必要とする単位床面積当たりの外部から侵入する熱と内部で発生する熱の合計を示したもの。建築物の外壁などの断熱性能が高いほど数値は小さくなる。
Sの用語
SRI
Socially Responsible Investmentの略で、社会的責任投資と訳される。利益を上げるだけでなく、環境や雇用など、社会に配慮した企業に積極的に投資しようという動きの総称。少子高齢化対策、地域社会との共生など、SRIの要素は幅広い。